ホーリーバジルから「新型コロナウイルスの増殖を抑制する新規化合物」が発見されました

2024, 12 07

【研究成果のご報告】

ボタニカルファクトリーが契約栽培する南大隅町産ホーリーバジルから、「新型コロナウイルスの増殖を抑制する新規化合物」が発見されました。

弊社は、鹿児島大学との共同研究において、当社南大隅町農場で栽培しているホーリーバジルに関する画期的な研究成果を得ることができましたのでご報告いたします。

■ 研究成果の概要

鹿児島大学理工学研究科 濵田季之准教授らの研究グループとの共同研究により、ホーリーバジルに含まれる「sulfoquinovosyl diacylglycerol (SQDG)」という成分が、新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)の増殖を抑制することが確認されました。

この研究成果は、権威ある学術誌「Journal of Natural Medicines」に掲載されています。

■ 研究のポイント

  1. ホーリーバジルから単離されたSQDGが、新型コロナウイルスの増殖に重要な酵素(メインプロテアーゼ)の働きを強力に阻害することを発見
  2. 培養細胞を用いた実験でも、ウイルスの増殖を抑制することを確認
  3. これまでにない新しい作用メカニズムの可能性を示唆

■ 今後の展望

この研究は、身近な薬用植物から新型コロナウイルス感染症の治療薬開発につながる可能性を示した重要な成果です。

弊社は今後も、南大隅町の豊かな自然環境を活かしたホーリーバジルの栽培研究を継続し、その可能性をさらに追求してまいります。

■ 研究成果の詳細

本研究成果の詳細は以下の論文でご確認いただけます:

Springer Natureが発行する生薬に関する専門誌「Journal of Natural Medicines」誌に受理され、1125日付けでオンライン掲載されました。

誰でも閲覧・ダウンロードが可能です。専門以外の方には難しい内容かもしれませんが、たくさんダウンロードしていただけるとすごく助かるとのことです。

【論文はこちら】
論文を見る

 

【論文タイトル
“Sulfoquinovosyl diacylglycerol, a component of Holy Basil Ocimum tenuiflorum, inhibits the activity of the SARS-CoV-2 main protease and viral replication in vitro.”

Journal of Natural Medicines」誌

 

※本研究は、化粧品等の製品の効能・効果を直接示すものではありません。


黒木 靖之(くろき やすゆき)

著者


1968年11月1日生まれ。鹿児島県出身。1996年に化粧品企画・開発会社を大阪で創業。2003年、娘のアトピーをきっかけに自然由来成分100%のナチュラルコスメに着目。2016年、廃校をリノベーションした「ボタニカルファクトリー」を設立し、地方創生にも寄与。化粧品OEM1,000商品以上の開発実績で、エアラインや有名芸能人との協業多数。2022年経済産業省「はばたく中小企業300社」に選出。「食べ物のような化粧品」をコンセプトに、家庭での手作り文化を推進。社会課題解決型のものづくりを通じ、100%自然由来の安心安全な化粧品づくりに邁進。国内外からの工場視察も多く、ナチュラルコスメの新たな可能性を追求している。