ACTIVITIES

ボタニカルファクトリーの取り組み

本島最南端の大隅半島にある鹿児島県肝属郡南大隅町は、亜熱帯気候と温帯気候が混在しており、約4000種もの多様な植物が群生しています。特に「佐多岬」や「雄川の滝」の観光名所で有名な、風光明媚なところです。
原生林の山々を背に、眼下には錦江湾の夕日が沈むロケーションで、時折聞こえる森の動物達や鳥の鳴き声が心地よい環境でモノづくりをしています。

わたしたちは、旧「登尾小学校」の一部を製造工場としてリノベーションし、ハーブウォーター(蒸留水)やアロマオイル、植物エキスの抽出など、原料づくりから製品までを一貫生産。お肌にも環境にもやさしい“ナチュラルコスメの本質を追求する”製品づくりをモットーとしています。

ワークショップの開催による
自然派化粧品の普及啓蒙活動

大隅半島の観光事業の一環として、ボタニカノンの原料を使った手作り化粧品のワークショップを開催しています。摘みたてハーブの蒸留水やアロマオイル、エキスを使ってオリジナルのフレグランスをお作りいただきながら、スキンケアメソッドや私達の活動についてのお話を通じ、サスティナブルコスメの普及啓蒙活動を行っています。

ワークショップを詳しく見る

廃校になった小学校と中学校を、化粧品工場に再活用

過疎化が進む南大隅町で、2016年に廃校になった小学校をリノベーションして化粧品工場(第一工場)とし、化粧品原料の抽出から製品化までを校舎内で一貫生産。2021年からは、隣接する中学校も同様に活用し、専用のスキンケアラインを増設しました。

地産原料へのこだわり。契約農園と近隣農家との連携

農業廃棄物の削減とアップサイクル商品の周知活動

毎年、近隣農家より規格外農作物の買い取りを行い農業廃棄物の削減に取り組んでいます。現在の実績としては、いずれも町内特産品の「パッションフルーツ」「パイナップル」「タンカン」「シラヌヒ」「辺塚だいだい®」の5種類です。
出荷前に未完熟のまま落下した果実や、キズや実付きが小ぶりであるなどの理由によって出荷できなかったもの、出荷後にシワや色ムラでJAより返品されたのもを中心に買い取りを実施。「辺塚だいだい®」は、近隣の加工所で毎年15t以上の果皮が廃棄されることから2021年よりこの果皮を買い取る試みもはじめました。
これらの廃棄農産物は、自社工場内で「蒸留水」「アロマオイル」「エキス」の化粧品原料として活用しています。

このようにアップサイクルされた商品の販売促進と活動の周知を目的とし、2021年度にはクラウドファンディングを実施。廃棄原料の調達資金の確保とアップサイクル商品の周知活動を行いました。
第1回CF:タンカン農業廃棄物買い取りプロジェクト
第2下位CF:パッションフルーツ農産規格外品からコスメに

石けんメーカーとしての使命、海を守る取り組み

わたしたちは設立当初よりコールドプロセス製法による石けんの製造を行っています。独自のカリ石けん素地づくりにおいては、地元である桜島産のツバキ油を用いた植物油脂を使用しています。
また、生分解性の高い液体石けんを製造販売することや、自社工場の洗浄に液体石けんを使用することで、近隣の海への排水汚染の防止に努めています(5日後98%分解。自社食器洗い洗剤の生分解性テスト結果はこちら)。

また、地元の小売店および工場で「液体石けんの量り売り」販売を行い、観光客や学生とのワークショップなどを通じて啓蒙活動を行っています。2020年から県内小学校の修学旅行のワークショップメニューとして、マリンパークたるみずにて地産アロマを使用した液体石けんづくり体験を行い、海洋汚染の原因となる石油由来の合成界面活性剤を使わない石けんの啓蒙活動を行っております。

ボタニカノンにおいては、同様の基材として、シャンプー・ボディーソープ・食器洗い洗剤で「カリ石けん素地」を使用しています。

超高齢化地域における雇用確保

わたしたちの地域は、人工約6,700人の中で65歳以上が50%と超高齢化自治体にあたります。精密な生産を要求される化粧品製造において、勤務できる条件に当てはまる年齢のスタッフはほとんどが子育て世代に当たり、フルタイム従事できるスタッフがほとんどいません。そのため年齢や性別を問わず、多様な人材が活躍できる環境づくりを推進するために、事業所内のベビーベッドの設置や、パートへの有給休暇の積極的取得を奨励することで従業員の確保に努めています。
また、女性リーダー(パート)の積極登用や、農業廃棄物の皮むきなどの前処理作業などにはアクティブシニアの再雇用を積極的に行い、すべての従業員が働きやすい環境づくりに努めています。



脱プラへの取り組みと新工場(第二工場)の動力を電気でクリーンに

製品のプラスチック部分を「バイオマスプラスチック100%」に切り替えていく取り組みを行なっています。
また、中学校跡地をリノベーションした第二工場では、動力と熱源の全てにおいて電気を使用することで、二酸化炭素の排出を抑制しています。